ILC TOEIC担当講師による 第126回TOEIC公開模試 (2006年10月22日実施)受験記
今回の会場は何度も経験した大学の施設でした。ただ、担当の試験官が教室に一人しかおらず、やや頼りなく思えてしまいました。もっとも、狭い教室だったので運営委員会の規則には沿っていたのでしょうが。特に試験終了後に問題用紙や答案用紙を回収するのにいつより時間がかかっていたと思います。
さて、肝心の問題です。今年の五月にリニューアルされて以来、特に目立っていたのが同じ問題の使い回しです。何かの意図を持ってやっているのか、単なる「手抜き」なのか、いぶかしくなるほど目立っていました。しかし、今回は少なくともパート6の長文・四択問題やパート7の長文読解問題では、かつて使用した問題をそのまま使うケースはなかったようです。
リスニングでの傾向としては、少し前まではリーディングでの引っ掛けに使われていたようなトリックがパート3や4でよく用いられていました。例えば、パート3の会話文中に、a sales clerk が、顧客に ” I’ll talk to my supervisor.” と告げる場面がありました。設問は、「この clerk はこの直後何をするでしょう?」というもので、正解は “ to talk to another employee “ でした。a supervisor も an employee に違いないのですが、リーディングで使われたとしてもかなり高度な, おそらく850点レベルの問題になるでしょう。数秒で判断しなければならないリスニング問題としては最高難度の問題と言えます。他に、 “ tear down the garage “ ( 車庫を解体する ), a patio ( 中庭 ) などが、聞き取れなければ正解できないキーワードとして使われていたのが目につきました。
文法(Pt.5−6)のセクションは、個々の文法的な知識の正確さを問うよりも、ある程度難解な英文をいかに速く正確に読めるかを問う読解力のテストとしての性格を強めてきています。今回の公開模試から一例を挙げましょう。
These policies were, if not exactly ignored, not enforced with any rigor.
(これらの規則は、完全に無視されたわけではないが、厳格に施行されたとはとても言えない。)
難解なセンテンスでも、長いパッセ-ジの流れのなかで読めば、前後の脈絡から内容を類推することは可能ですが、二行や三行のセンテンスでこれほどややこしい内容が盛られていると、一読して意味をとるのは本当に難しくなります。そして、意味がとれなければ、Pt.5と6 で素早く、正確に、自信を持って答えていくことは不可能です。対策は一つしかありません。『習うより慣れろ』で、TOEICで扱われそうなやや難解な英文を毎日一行でも多く読むことです。
長文読解(Pt.7)について。今回は、最近目立っていた高度に専門的なパッセ-ジ(保険の契約書や訴訟に関するドキュメントなど)や、経済新聞からそのまま切り取って出題されたような本当の意味での長文は出題されませんでした。設問や選択肢もオーソドックスで、全問答える事が出来た人はいつもの公開模試よりは多かったと思われます。ただ、単語はややこしいものがかなり使われていたので、いくつか紹介しておきます。
stagnation = 停滞
miscellaneous = 雑多な
to exercise discretion = 慎重に行動する
to materialize = 実現する
adjacent = すぐ隣の
drizzle = 霧雨
ILC TOEIC担当教師による 第125回TOEIC公開テスト(9月24日実施)受験記
初めての会場でした。(市谷駅側の法政大校舎)机と机の幅が極端に狭く、座っただけでげんなりしてしまいました。リスニング中はサウナ風呂のようで、よっぽどクレームをつけようかと思ったくらいです。Pt.IVが終わった瞬間に空調が入って生き返ったのですが、多少のエアコン音が入ったくらいでは音質に大きな差は出ないと思うので、初めからかけておいて欲しかったです。
さて、問題です。
Pt.I
易しかったと思います。が、一問だけ、 “ a baggage trolley” ( バックをハンガーに掛けた状態で運ぶ荷台。空港などによくあるそうです。) が正解になる問題があり、私はこの物体の名を知らなかったので面食らってしまいました。
Pt.II
今年の五月にリニューアルされてから、応答問題は結構難しい回が続いていましたが、今回はそうでもなかったようです。非北米系のアクセントも過去三回と比べて気になりませんでした。
Pt.III
単語や読まれるスピードについて言えば、どちらかといえば簡単だったと思います。ただし、順不同問題(3問づつのセットで、各設問の鍵になる部分が設問の順番とは違う順で読まれる。初めから3問とも読んでいないと、3問とも正解のチャンスは殆どない。)が増えて来ているような気がします。
Pt.IV
結構容易でした。間違ったとすれば時間を聞き逃してしまった一問です。今回も、NOT問題(以下の選択肢の中で、アナウンス中に述べられていないのはどれですか、という形式の問題。ネイティブスピーカーにも出来ないし、日本人が日本語でやってもできないでしょう。)は一問も出ませんでした。新形式になってからこれで四回連続です。もう今後も出ないでしょう。
リスニング全体を通じては、かなり簡単だったので、逆に495点を取るのは難しいような気がして戦々恐々です。(いつもは、3〜4問ぐらい間違っても満点をくれるのですが、全体の出来がよいと1問間違っただけで490点にされる可能性があります。)
Pt. V
新テストになってから、問われる文法知識のレベルは低くても、地の文の意味がとりづらいために時間が異常にかかってしまう問題が多かったのですが、今回はその傾向は一段落したようです。それに代わって多かったのが、言葉の自然な組み合わせを選ばせる問題です。例えば to use caution (注意する) , to pursue employment opportunities (就職の機会を求める), to screen applicants (志願者を何人かに絞る), などです。 文法の知識より、リーディングの経験量を問う問題といっていいでしょう。対策はただ一つで、TOEICで出題されるような種類の英文をたくさん読むことです。
Pt. VI
すこし形式が変りました。今までは四個の空欄を含む長文が三ページだったのですが、今回から三個の空欄を含む長文が四ページです。
内容的には、今までにもPt. V は、一応文法には分類されているけれども実際にはリーディングの問題でした。その傾向はますます強まりました。カッコの前後だけを読んで純粋に文法的な知識だけで解ける設問はほとんど姿を消しました。全文読まなければできないのです。例えば Please email ( me / her / it / them ). などは、文法的には全部正解です。このページ全体を読んで文脈を把握しないかぎり正解 me は選べません。全文読んでください。全文読んだら間に合わなくなる、という人は、間に合うようになるために英文をたくさん読んで読解力をつけて下さい。
Pt. VII
一番目を引いたのはTOEFL(留学生用の英語試験。TOEICと同じETSというアメリカの組織が作成しています。)のリーディング問題の形式がそのまま使われていたことです。つまり、本文中の一単語を指定し、その代わりに使える単語を選択肢から選ぶ形式です。TOEFLの語彙問題は殆どこの形式で出題されます。形式だけでなく、倒置文の読解など、内容的にもTOEICはどんどんTOEFL化していっています。
ボキャブラリー的にはかなり厳しい言葉も使われていましたが、( 例えば、logistics = 補給、後方支援, innate = 内在的な, choreographer = 振付師, intrigue = 魅了する, などはかならずしもビジネス用語とは言えず、今までのTOEICでは見られなかったような言葉がかなり使われていました。 )全般的には、極端に難解な専門文書や、出題者の意図を疑わせるような無意味なひっかけの設問はなかったように思います。
リーディング部門の難度はほぼ今までの平均だと思います。ただ、私でも時間は7分ぐらいしか余らなかったので、百問しっかりこなした上で解答できた人はほとんどいなかったでしょう。
新TOEIC®直前対策セミナー
ILC国際語学センター東京校では5月28日(日)より実施されるTOEIC®の新問題形式に対応した直前対策講座を実施いたします。
実施概要
日時:5月27日(土) 14:00-16:30
参加費:2,500円
実施内容:
新TOEIC®とはどのような試験なのか
新TOEIC®の問題形式の実践問題と解説
お申込締切:5月25日(木)
お支払い:5/26(金)までに東京校受付でお済ませいただ来ますようお願いいたします。
TOEIC®直前対策講座11月23日
ILCでは、11月27日のTOEIC®公開テストに向け、ご好評につき、第2回直前対策講座を開催致します。皆様ふるってご参加ください。
日程:平成17年11月23日 水曜日(勤労感謝の日)
時間:《セッション1》 10:00-13:00 《セッション2》 14:00-17:00
*セッション1と2は同じ内容で開催されますので、ご都合の良いお時間をお選び下さい。
場所:ILC国際語学センター東京校
参加費:1,500円(教材費含。11月21日迄銀行振込)
定員:20名
担当講師:菊池 健彦
毎回公開テストを受験しているILCのTOEIC®対策コース担当の講師です。
【講座内容】
《セッション1》
10:00-11:00 最新TOEIC®公開テストの傾向と対策
11:00-11:30 実践練習(実際に御自分で練習問題を解いて頂きます。)
11:30-13:00 練習問題の解答と解説
《セッション2》
14:00-15:00 最新TOEIC®公開テストの傾向と対策
15:00-15:30 実践練習(実際に御自分で練習問題を解いて頂きます。)
15:30-17:00 練習問題の解答と解説
時間配分は目安です。
=TOEIC®テストの出題形式が変わります=
2006年5月に新TOEIC®が導入されるまでに、公開テストはあと3回。新TOEIC®は現行TOEIC®より難しくなると言われています。現行TOEIC®のうちにハイスコアを狙ってみては?
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TOEIC®最新テストの解説とデモレッスン
9月25日、第 117回公開テストのPart V、四択問題から一問。
Companies are not allowed to sell personal information, ( ) can they share it without consent of the customer.
(A) never
(B) not
(C) and
(D) nor
+++++++++++
+ 正解は(D)です。 +
+++++++++++
*** 解説 ***
「TOEIC®のTOEFL®化」という現象が顕著になっています。
十年前、あるいは五年前でさえ、TOEIC®で出題されるのは日常業務で使われるビジネス英語、TOEFL®では留学生審査のためのアカデミックな英語、とはっきり分けられていました。
ところが、両試験を作成しているETSは絶対平均点を下げる、あるいは少なくとも上がらないようにする、という絶えざるプレッシャーの下に置かれているため、一つの作戦としてもともとはTOEFL®でしか問われなかったような知識をTOEIC®で出題するようになってきました。その代表例が文法の倒置問題です。
問題文で、( )のあとの節に注目して下さい。疑問文でもないのに can という助動詞が主語である they を追い越して前に来ていますね。このような語順を倒置といい、二年ちょっと前にはじめてTOEIC(R)で出題されるまではTOEFL®の専売特許のような問題だったのです。倒置を引き起こすには幾つか条件がありますが、比較的多く出題されるのが、肯定的な節を続ける so あるいは否定的な節を繋ぐ neither / nor に関する問題です。
He plays tennis, so does she. (彼はテニスをする。彼女もする。)
He doesn’t play tennis, neither does she. (彼はテニスはしない。彼女もしない。)
He doesn’t play tennis, nor does she. (彼はテニスはしない。彼女もしない。)
ご承知の方も多いと思いますが、大幅なリニューアルが、TOEIC®では来年の五月に、TOEFL®でもおそらくは来年中には実施されます。が、どんな変更が加えられようと、上記したような基本的な趨勢には変りはないものと思われます。
ILCのTOEIC®コース・デモレッスンでは、TOEIC®受験数十回のプロが毎回最新公開テストの問題傾向を分析し、とるべき対策を紹介します。是非お気軽にご参加ください。
