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February 27, 2007
『タミフル』と『異常行動』
東京の松江です。
中2男子が転落死 前日にタミフル2錠服用 家族「自殺の理由ない」
記事:共同通信社
中2男子が転落死 前日にタミフル2錠服用 家族「自殺の理由ない」
記事:共同通信社
27日午前1時20分ごろ、仙台市宮城野区福田町1丁目のマンション敷地内で、11階に住む市立中学2年生の男子生徒(14)が転落したと、母親(41)から110番があった。男子生徒は頭などを強く打っており、病院に運ばれたが間もなく死亡した。
男子生徒は前日朝と夕にインフルエンザの治療薬タミフル計2錠を服用していることから、仙台東署は転落時の状況を詳しく調べている。同署によると、遺書などは見つかっておらず、家族や学校関係者は「自殺の理由は見当たらない」と話している。
男子生徒は26日午前、病院でインフルエンザと診断され、学校を休んだ。医師の処方を受けた直後の午前9時半ごろにタミフルを1錠服用。午後6時半ごろにもタミフルを服用し自宅で静養していた。この時、一緒に処方された解熱剤のカロナール2錠も飲んだ。
男子生徒と母親は同じ部屋で寝ていたが、男子生徒の具合が悪そうだったため、母親は薬を与えようとしたが、「8時間経過していない」と気付きやめた。男子生徒はトイレに行くそぶりをみせたが、トイレを通り過ぎて玄関から外に出た。
男子生徒はその後、自宅前の外廊下にある高さ1.26メートルの壁を乗り越え、マンション中庭の駐車場に転落したとみられる。身長は172センチだった。
タミフルは副作用として異常行動が報告されているが、厚生労働省は因果関係を否定している。
今月16日にも愛知県蒲郡市で、中学2年生の女子生徒(14)がマンションの駐車場で死亡しているのが見つかった。タミフルを服用した形跡があり、転落死したとみられている。
男子生徒が通う中学校の教頭は「健康で優しい子どもだった。自殺の可能性も思い当たらない」と話した。同じマンションに住む女性も「ごく普通の生徒で、タミフルで何らかの異常が起きたとしか思えない」と驚きを隠しきれない様子だった。
▽タミフル
タミフル 成分名はリン酸オセルタミビル。カプセルとドライシロップの2タイプがあり、中外製薬(東京)がスイスの製薬会社から輸入、2001年2月に販売を開始した。A型、B型インフルエンザウイルスの増殖を抑え、発症から48時間以内に服用すれば高熱が下がり、回復が1日程度早まる効果がある。国や都道府県は新型インフルエンザの発生を想定し、備蓄を進めている。
実は、昨日受診した患者さん。
先週、インフルエンザウイルス感染症が確認されて、私が勤務するクリニックから投薬を受けていた学生さんです。
出席停止の解除証明書を求めて、再受診されました。
この方が経過を話してくれた中に、
「親が“タミフルは飲むな”と言ったので飲んでませんでした」
というエピソードがありました。
やっぱり、世間でも『タミフルは怖い』と思われているんだなぁ、と実感した次第です。
今のご時世、webサーフによって情報が得られるわけですが、なかなか“因果関係がある”ことを断定できないのが現状のようですね。
逆に、“因果関係がない”情報はよく目にとまる印象があります。(検索の仕方が悪い?)
多いのは以下の内容を取り上げているケースでした。
(表現はなるべくかみくだいて変えています)
血液脳関門という、脳の防波堤(もしくはフィルター)のような部分。
ここが成熟していれば、タミフルは脳への移行性が少ない薬剤なのだそうです。
これを裏付けるような実験として、仔ラット(=血液脳関門は未成熟)に実際の臨床投与量の500倍を投与したところ、中枢曝露量(=脳への移行した量とイメージしてください)が、成熟ラットの1500倍だった、というもの。
(タミフルの医薬品インタビューフォームにも似たような記載あり)
この実験結果を受けての見解としては・・・
血液脳関門は人間の場合、1歳を過ぎればまず成熟していると考えられています。
ですから、小学生や中学生の年代まで発育していれば、タミフルが成人よりも多く中枢移行(=脳への移行)して精神神経症状を出すとは考えにくい、というものです。
私個人の感情としては、これだけで“因果関係はない”と断定し切れないのが本当のところで、どこか引っ掛かりがあります。
患者さんの安全を考えたら、タミフルはこれまで以上に慎重に取り扱わなければならない、と考えます。
従いまして、これからはタミフルを希望するかしないかを念入りに聞いて、患者さんから要望があれば処方することにします。
(おのずと、処方頻度は激減すると思いますが・・・)
